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エキストラバージンオリーブオイルの品質基準

このページでは、IOCのエキストラバージンオリーブオイル品質規格の概要を解説し、規格の重要性、各検査項目、評価方法などを評価方法などを紹介します。

要約

  • オリーブオイルの規格が厳密なものであるのはオリーブオイルが高価な食品であり、かつ、長い歴史的背景を有した伝統食品であるため

  • IOCはオリーブオイルの国際品質規格を制定し、その規格の見直しが随時行われている

  • IOC国際規格の最新版はIOCのホームページから入手可能

  • エキストラバージンは4つあるバージンオリーブオイルの最上位グレードの品質規格

  • エキストラバージンの品質規格の内容は純粋性の確認項目に、品質の良し悪しを判定する項目、農薬などの汚染物質の項目など多岐に渡る

IOCにはいくつかの専門委員会があり、その中には品質規格の規格値変更や規格頂目の改廃、分析方法の改良や開発、そして能力検查に合格した理化学検査機関や官能評価バネルの認定などを担当する委員会があります。IOCの品質規格は固定されたものではなく、適宜、改訂され続けていることに注意が必要です。なお、2025年8月末の時点でのI0C国際品質規格の最新版は「COI/T.15/NC No 3/Rev. 21 July 2025」で、IOCのホームページから入手することができます。

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図1.2025年1月末の時点でのオリーブオイルのIOC国際品質規格の最新版(表紙の一部)

この中で「エキストラバージン」の品質規格は4つに区分されるバージンオリーブオイルのグレードの中で1番厳しい品質基準が適用されるグレードとして規定されています。混乱しがちなのですが、バージンオリーブオイルの広義の定義は「オリーブ果実から機械的または物理的方法のみで得られたオイルで、温度条件を含めてオイルになんらの変質を起こすような条件下での処理や、洗浄、沈降、遠心分離、ろ過以外の処理も許さない」と規定されているのですが、4つのグレードの上から2番目のグレードには狭義の「バージンオリーブ」というグレードも規定されています(図2.参照)。

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図2.オリーブオイルの分類とバージンオリーブオイルのグレード

「エキストラバージン」の品質規格の内容は大きく分けて3つの項目に分けられます。1つ目はそのオイルが純粋なオリーブオイルであって、他の油(大豆油やひまわり油等)が混ぜられていないか、またはオリーブオイルの精製油が混ぜられていないか、などを確認する純粋性確認の項目です。この項目には大分類で8項目、小分類の項目を含めると全部で10項目です。これらの多くは高度な分析技術や装置が必要とされます。2つ目はそのオイルの品質の良し悪しを判定する項目で、計10項目あります。これらの項目の中にはバージンオリーブオイルのグレードを決定する代表的な規格項目の「酸度(オリープオイルに含まれている遊離脂肪酸の含量)」などが含まれています。近年ではそのオリーブオイルの品質をより深く評価するために「遊離脂肪酸エチルエステル含量」や「フェノール類含量」の項目が追加されました。また、この中の官能特性(風味評価)の規格にはオリーブオイル以外では見られないほど細かい官能評価方法が定めれています。まず、官能評価は8人から12人の能力確認された専門のテイスターによるチーム(官能評価パネル)で行わなければなりません。また、IOCは毎年、認定の要望の申請が出されたバネルについて要員や設備の調査と年2回の実技試験を実施し、それらに合格したバネルに対して1年の有効期間で認定を与えています。ちなみにそのパネルの所属の属性は公的なもの(例えば国立の検査機関)であることが必須で、民間の分析機関や企業所属のラボなどは認定の対象になりません。3つ目の項目は食品添加物と汚染物質(残留農薬、重金属)に関連する項目です。バージンオリーブオイルは一切の薬品処理や、高温真空脱臭処理を行いませんので、オリーブ果実がこれらの物質に汚染されていた場合、得られるオリーブオイルに残留するリスクが高くなってしまいます。農薬は栽培国の法律やその年の気候などで使用する薬物が変動しますので、常に栽培現地の最新情報を入手し、リスクの高い農薬について厳しく監視する必要があります(表1.参照)。

表1.IOCオリーブオイル品質規格の全体構成

①適用範囲       

②名称と定義​

③純粋性の確認​

④品質の確認

⑤食品添加物

⑥汚染物質

⑦衛生性​

⑧充填​

⑨容器充填率​

⑩ラべリング​

⑪分析方法とサンプリング

このようにエキストラバージンオリーブオイルには多数の検査項目に渡った品質規格が定められています。この背景にはエキストラバージンオリーブオイルが基本的に搾油とろ過程度の製造工程しかない自然食品的な性格のものであることや、生産量が少なく他の一般的な食用油に比べて高価格で取引されていること、そして、圧倒的に長い歴史を有する伝統食品の品質に対するこだわりなどがあるのです。

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